中折れは男性にとって切実な悩み
男性の悩みに中折れというのがあります。
女性にとっては聞き慣れない言葉かもしれませんが、男性にとって中折れは切実な悩みです。
統計によると、中折れは中年以降の男性から多くみられ、40代の男性の6割、50代で7割、70代になると、なんと8割もの男性が中折れを経験したことがあると回答しているそうです。
中折れとは一体何か?
知らない人の為に、少し説明しておきます。
中折れとは、女性との性行為の際、男性器が勃起し挿入はできるものの、行為の最中に少しずつ萎えてきてしまうこといいます。
萎えても射精まで行く男性もいますが、人によっては射精まで行く前に完全に萎えてしまい、セックスが上手くいかない男性もいます。
ちゃんと勃起もできるし、挿入もできるので自覚のない人もいますが、医学上、中折れはれっきとした勃起不全、いわゆるEDです。
また男性の方も、薄々は自身の中折れがEDであるとわかっていても、自身のオトコとしてのプライドが邪魔をして、なかなかEDであることを認められない男性もいます。
それだけに、男性にとって中折れはオトコの沽券に関わる切実な悩みとも言えます。
中折れの原因について
中折れの原因は様々です。
一番はやはり加齢による性機能の低下が挙げられますが、現実はそんな単純なものでなく、多くは仕事上の悩み、過労、睡眠不足、パートナーとの気持ちのズレ、心配事などが精神的なストレスになって、それが中折れに繋がってしまうことになるようです。
また、一度中折れを経験すると、男性はそのプライドから、次は絶対に成功させようという気持ちが大きくなってしまい、それが精神的なプレッシャーになり中折れに繋がってしまうことも。
ですから、まずは中折れがEDであることを認めるところからが、中折れ改善のスタートなのかも知れません。
東洋医学からみた中折れとは
さて、東洋医学では中折れは初めとする勃起不全のことを陽萎といいます。
陽萎とはその名を表す通り、陽気が萎えた状態をさし、陽気の源である腎精が衰えた状態を指しています。
腎精とは、東洋医学でいう人体の腎にある精気のことで、この腎精によって私たちは成長・発育し、生殖活動を行っています。
したがって腎精の衰えは、即ち老化の進行であり、生殖機能の低下であるというわけです。
腎精は陽気の源で、老化とともに消耗されるものですが、老化以外にも、睡眠や食生活の乱れ、房事過多(性行為のし過ぎ)などによっても腎精は過度に消耗され腎精不足に繋がるといわれています。
そして、東洋医学では、腎精を痛める要因の大きなものとして、ストレスが挙げられています。
特にひどく驚いたり、怯えたりするのは直接的に腎を痛め、ひどく思い悩んだり、考え事をするのは、間接的に腎を傷め、それが腎精を過度に消耗する原因になるといわれています。
EDのうちでも、この中折れは、特にストレスが大きな要因を占めています。
東洋医学の陽萎でいえば、精神の安定を図り、腎精を過度に傷めないようにすることが、中折れ改善の第一歩と言えるでしょう。
そして腎精を補う為に、睡眠や食生活などの生活習慣を改善することも大切であると、東洋医学は示唆しています。