男性の悩みの1つ!東洋医学からみたニキビについて

思春期ニキビと大人ニキビの違いと原因

ニキビといえば、思春期特有の悩みのようなイメージがあります。

実際、私の妻なんかは、大人になってからできるニキビのことを吹き出物なんて呼んで、思春期にできるニキビと使い分けをしたりしています。

ニキビにしても吹き出物にしても、毛穴に皮脂がつまってできるもので、両者に違いも明確な基準もありません。

では、思春期ニキビと大人ニキビ。

両者にはどのような違いがあるのでしょうか。

思春期ニキビと大人ニキビの大きな違いは、ニキビができる原因にあります。

思春期ニキビは、成長期にできるニキビで、成長期において皮脂分泌が過剰になるのが、主な原因だと考えられています。

成長するために分泌される成長ホルモンが皮脂腺を刺激する為に、皮脂が過剰に分泌されるので、毛穴がつまりやすくなってニキビができるのです。

思春期ニキビは、成長が落ち着き、ホルモンバランンスが整う20歳前後になると、自然とできにくくなるといわれています。

これに対し、大人ニキビの原因は、ストレスや睡眠不足、食生活などの生活習慣の不摂生にあります。

日常生活の不摂生が肌に新陳代謝のリズムを乱れさせ、毛穴に古くなった角質がつまってしまいニキビができるというわけです。

勿論原因がストレスや睡眠不足、食生活の乱れにあるわけですから、生活習慣が改善されないと、大人ニキビはなかなか治らずに繰り返す傾向があります。

また、思春期ニキビと大人ニキビの違いには、ニキビが発生する場所にも違いがあります。

思春期ニキビは、基本的に皮脂腺の多い部分にできます。

所謂、額から鼻にかけてのTゾーンや頬の辺りが皮脂腺の多い部分になります。

これに対し、大人ニキビ皮脂腺の過剰分泌が原因ではないので、皮脂腺の少ない部分にも発生します。

顎や口周り、フェイスラインにできるのが多いです。

ここで重要なのは、思春期ニキビは、思春期特有のニキビですが、大人ニキビに関しては、たとえ思春期であっても、ストレスや睡眠不足、食生活などの生活習慣の不摂生があれば、大人と同じように大人ニキビができるということです。

東洋医学からみたニキビの原因

東洋医学では、ニキビの原因を、身体の内熱、瘀血(血の滞り)、脾虚(胃腸の虚弱)にあると考えられています。

身体の内熱

イライラなどのストレスによって、東洋医学でいう肝の気が昂ると、主に上半身に熱がこもってのぼせやすくなり、ニキビが出ます。

額から鼻にかけてのTゾーンや頬に出やすくなります。

内熱の人は、赤くて熱をもったニキビが出来やすくなります。

瘀血

冷えや食べ過ぎ、ストレスなどによって血液の流れが滞る状態を、東洋医学では瘀血(おけつ)といいます。

瘀血になるとのぼせやすくなり、ニキビが出ます。

瘀血の人は細菌の二次感染を伴いやすく、脂っぽいジクジクしたニキビが出来やすく、ニキビ痕が残りやすいニキビが出来やすくなります。

脾虚

暴飲暴食をしたり冷たいモノを好んで食べたり、飲んだりすると、東洋医学でいう脾胃を弱らせて、消化器の機能が衰え、アゴや口の周りにニキビが出来やすくなります。

また冷えや睡眠不足があるとニキビが悪化しやすく、便秘や口臭を伴うことが多いです。

色の薄いカサカサしたニキビが出来やすくなります。

ニキビの性質を見ることでニキビの原因を知る

このように東洋医学では、ニキビが出来る原因だけでなく、出来る場所やどんなニキビが出来るかまでを分類して、それぞれの性質や原因に合わせて治療をすることができます。

特に、出来るニキビの性質を見て、東洋医学によるニキビの分類に照らし合わせれば、自身のニキビがどのような原因で発生しているのかを知ることができるのは、面白いですよね。

内熱や瘀血の場合は、主にハリ治療をして、身体の内熱を取り除いたり、瘀血のある部分を瀉血して、血液の流れを良くする方法を取ります。

脾虚の場合は、主に温灸で温めることで、脾胃の気を補う方法を取ります。

ただ、東洋医学の場合も、ニキビが出来る原因の多くは、ストレスや睡眠不足、食生活の乱れなど、日常生活での不摂生にあります。

こうした日常生活の改善を図ることが、ニキビの改善に繋がることは、現代医学でも東洋医学でも同じです。