男性の悩みの1つ!口臭は東洋医学では健康状態を診るバロメーター

女性より男性の方が口臭がキツイ!?

女性に比べると男性の方が、口臭がキツイというイメージがあります。

また最近はスメルハラスメントなんていう言葉も取り沙汰されることも多い世の中です。

口臭で悩んでいる男性も多いのではないでしょうか。

では、何故男性の方が、口臭がキツイのでしょうか。

理由は単純で、男性よりも女性の方が口臭対策をしている人が多いからです。

私の妻でもそうですが、職場や外出先でも、家から歯ブラシを持って行って、食事の後は必ず歯磨きをするようにしていますし、例えば次の日が、仕事であったり、誰かと会う予定がある時は、ニンニクの入った料理は食べないように気を遣ったりしています。

男性でそこまで気を遣っている人は少ないのではないでしょうか。

また、男性の場合、女性に比べて、生活が不規則になったり、飲酒をよくしたり、煙草を吸う人が多いのもあります。

特に独身男性の場合は、外食が多く、栄養が偏りがちです。

そうした日常での口臭への意識の違いが、男性の方が、口臭がキツイという結果に繋がっているのだと思います。

口臭の原因について

口臭には、原因によって生理的口臭と病的口臭に分けられます。

生理的口臭

冒頭に述べたような食べ物や飲み物、煙草などによって生じる口臭が生理的口臭です。

多くは、舌の上に残った食べかすや口中ある菌が口中に残った食べかすを腐敗させることが口臭の原因となっています。

口臭の強いものとして、ニンニクやニラ、ネギ、ラッキョウ、コーヒー、アルコール類、煙草などが、生理的口臭の原因に挙げられます。

特に、ニンニクは、腸から吸収された成分が血液中に入って、肺から息として吐きだされる為に、いつまでも口臭が残るので厄介です。

また、生理的口臭として多いのに唾液不足があります。

唾液が不足していると、口の中に残った食べかすを綺麗に洗浄することができず、口臭の原因となるのです。

寝起きやストレスを感じている時に起こる口臭の原因はこれに当たります。

病的口臭

何らかの病気が原因で、口臭が起こるケースです。

虫歯や歯周病などの口腔内の病気。

これが病的口臭の原因の中でも最も多いものです。

また胃炎など胃腸の不調によって消化器の機能が低下し、食べ物が十分に分解されずに臭いの原因となる物質が血液中に入って、肺から息として吐きだされる時に口臭として出るもの。

その他、糖尿病や肝臓病、腎不全、ガンなど。

これは独特の臭いのする口臭が発生します。

こうした病的口臭の対策は、生活習慣や歯磨きだけでなく、口臭の元となる病気の治療が必要となってきます。

東洋医学からみた口臭の原因について

では、東洋医学では口臭の原因はどのように考えられているのでしょうか。

胃熱による口臭

口中の不衛生や不摂生な食事によって、消化不良となって体内に熱がこもり、それが東洋医学でいう脾胃を傷めて、口臭が発生するもの。

普段から辛いモノや味付けの濃いモノを食べていると、熱がこもりやすいといわれています。

ここで脾胃とあるのは東洋医学の概念で、現代医学では胃を中心とした消化器の機能のことを指してします。

このタイプの病証の人は、息が熱くて臭い、また口内炎や歯茎は腫れている人が多く、喉が渇いて、冷たい飲み物を好む人が多いといわれています。

食積による口臭

暴飲暴食によって東洋医学でいう脾胃を傷め、消化不良となって胃に食べ物が停滞することで、口臭が発生する。

このタイプの病証の人は、酸っぱい、腐ったような口臭がし、口の中に生の食物の味が残っている人が多いといわれています。

また腹部に膨満感があって、臭いゲップがよく出るといわれています。

このように東洋医学では、口臭の原因となるのは、多くは食事の不摂生や暴飲暴食によって、脾胃を傷めることで、口臭が発生すると考えられています。

また、脾胃を傷める原因としては、食事だけでなくストレスもあります。

特に深く思い悩んだり、考え事をすると、直接的に脾胃を傷め、イライラすると東洋医学でいう肝の気を昂らせて、肝の気が脾胃を攻撃して弱らせることで、口臭が発生すると考えられています。

この他にも東洋医学では五臭という考え方があります。

これは、東洋医学の陰陽五行説に沿った考え方で、臓器に病気があると、その臓器の病気に特有の体臭や口臭がするというものです。

例えば、東洋医学でいう脾胃に病があると、甘ったるい口臭や体臭がする、などです。

これは、糖尿病の人の口臭が特有の甘ったるい臭いがする、というのと一致します。

東洋医学にとって口臭とは、単なる口中の不潔によって起こる悪臭だけでなく、その人の健康状態を診るバロメーターであり、病の場所を知る診断材料でもあるのです。