男性の悩み、加齢臭とは?加齢臭の原因は?
男性の悩みの一つに加齢臭があります。
中高年の男性で加齢臭を気にしている方も多いのではないでしょうか。
加齢臭とは、主に中年以降の男女にみられる特有の体臭のことをいいます。
一般的には40歳以降になると性差なく加齢臭がみられるそうですが、男性は汗や皮脂などの老廃物が女性よりも多く、体臭も強くなる為、加齢臭についても、男性ホルモンが皮脂腺の発達を促し、皮脂が大量分泌されると、女性に比べて加齢臭が強くなる傾向があります。
では、加齢臭の原因は何でしょうか。
加齢臭の原因は、ノネナールという物質であるといわれています。
皮脂腺の中にある脂肪酸と過酸化脂質が結びついて作られる物質がノミナールです。
若い時には、このノネナールはほとんどありませんが、加齢とともに皮脂腺の中にある脂肪酸や過酸化脂質が増加してくる為、ノミナールが増え、加齢臭が強くなるというわけです。
一般には、ノミナールは古本や古雑誌、タンスの中、ブルーチーズのような臭いがすると言われていますので、衣服や身体から、そのような臭いがしたら、加齢臭であると考えていいでしょう。
東洋医学から考える加齢臭とは?
そんな加齢臭ですが、一般的に認知されたのは最近になってからのことで、勿論、東洋医学では加齢臭についての記載はありません。
ただ、東洋医学では五臭という考え方があります。
これは東洋医学の陰陽五行説に則った考え方で、内臓に病気や不調があると、その臓器の不調に特有の体臭がするというものです。
- 肝・胆―脂臭いニオイ
- 心・小腸―焦げ臭いニオイ
- 胃・脾―かんばしい・甘ったるいニオイ
- 肺・大腸―生臭いニオイ
- 腎・膀胱―腐ったようなニオイ
ここにある臓器はあくまで東洋医学での概念での臓器であって、必ずしも現代の臓器と一致するものではありません。
ただ、東洋医学ではこうやって患者の身体から発せられる口臭や体臭も、病変を知る一つの診断材料としているのは面白いですよね。
例えば、患者の口臭や体臭から脂臭い臭いがしたとします。
東洋医学では、これは肝臓や胆のうに不調があると考えるのですが、肝臓や胆のうの働きが悪くなっているため、食べ物の中の脂肪分をうまく消化し蓄えることができず、消化しきれなかった脂肪分が口臭や体臭として発せられると考えられているのです。
また、東洋医学における肝臓は、過度にイライラしたり、怒ったり、春になると変調を来す性質があります。
ですから、常にイライラするようなストレスを感じていたり、春になると、脂臭い口臭や体臭も強くなると考えられています。
加齢臭も体調の変化で強くなる
さて、加齢臭の話題に戻ります。
加齢臭は何も、加齢が原因だけで臭いが強くなるわけではありません。
動物性脂肪を含む肉食ばかりを好んでいたり、過度のアルコール摂取、または運動不足であると、皮脂腺に脂肪酸が多くたまることになり、加齢臭が強くなる原因になったりします。
また、ストレスを強く感じるような生活を続けていると、活性酸素が増え、加齢臭の元となる過酸化脂質が増えることにもなります。
このように加齢臭もただ加齢だけでなく、日常生活の不摂生や体調の変化と大きく関係していることがわかります。
これは先ほど紹介した体臭や口臭によって、その人の体調の変化を測る東洋医学の考え方と通じるものがあるのではないでしょうか。