髪に悪い栄養ワースト3について
基本的に悪い栄養はありませんが、摂りすぎると髪にはもちろん健康にも悪い栄養はあります。
摂りすぎると”髪に悪い栄養”ワースト3を見ていきましょう。
髪に悪い栄養第3位:糖質(砂糖)
糖質は体を動かすエネルギーになるもので、私たちの体に必要不可欠なものです。
食事で摂られた糖質は小腸から肝臓に運ばれ、肝臓でブドウ糖に変換(代謝)されますが、この代謝のためにビタミンB1が使われます。
ビタミンB1を含むビタミンB群は髪の材料になるケラチンをタンパク質からつくる際にも使われますので、糖質がたくさん入ってくると代謝で使用されるビタミンB群も多くなり、ケラチンの生成が十分行われなくなるおそれがあります。
肝臓に入った糖質の代謝で使われなかった分は、グリコーゲンとして肝臓や筋肉に貯蔵されたり脂肪細胞に中性脂肪として蓄積されます。
とくに脂肪細胞に蓄積されるものが多いと肥満や脂肪肝となります。
また、中性脂肪は血行を悪くしますので、糖質の摂りすぎで中性脂肪が増えると頭皮への血行も悪くなり、毛根への栄養補給が十分に行えなくなります。
また、砂糖は血糖値を短時間で上昇させ、インシュリンの分泌など体の各部に負担をかけます。
食べ合わせを工夫して糖質の吸収を穏やかにするように工夫したいものです。
髪に悪い栄養第2位:脂質
脂質は糖質やタンパク質と並ぶ3大栄養で、私たちの体に必要なものです。
脂質も糖質と同じように、小腸から吸収されて脂肪組織に体脂肪として蓄積されます。
そして体がエネルギーを必要とするときは、肝臓で代謝されますが、ここでもビタミンB群が使われます。
肝臓に蓄えられた脂質からはコレステロールもつくられます。
また余った脂質は糖質と同じように脂肪細胞に中性脂肪として蓄積されます。
中性脂肪とコレステロールは血液をドロドロにして血行を悪くすることで、髪の成長に悪い影響を及ぼします。
髪に悪い栄養第1位:食塩(ナトリウム化合物)
塩は海水などから作られた天然塩と、工業的につくられた精製塩があります。
どちらも塩化ナトリウムが主な成分ですが、天然塩では塩化ナトリウムの他にもマグネシウム、カリウム、カルシウムのミネラル分を含んでいます。
ナトリウムは浸透圧を調整して、体内で細胞が縮みすぎたり膨れすぎたりするのを防いで一定の大きさを保つように働きます。
また、神経が命令を伝える際に必要となる物質です。
しかし、塩の摂りすぎは高血圧の原因となります。
血圧が高い状態は、心臓や血管に負担をかけ、動脈硬化や心臓肥大の原因になります。
動脈硬化がおきると、特に末梢の血管の血行が悪くなります。
頭皮への血行も悪くなりますので毛根への栄養補給が満足にできなくなり、抜け毛の原因となります。
他にも、動脈硬化は脳卒中や心筋梗塞、腎不全などの循環器系の病気の原因にもなります。
厚生労働省による食塩の1日あたりの摂取量の目安は男性で8g未満、女性で7g未満ですが、日本人の平均摂取量は10gだそうです。
髪のためにも体のためにも摂りすぎには注意するようにしましょう。
繰返しになりますが、ここにあげた栄養は、摂りすぎることで髪にはもちろん健康によくない影響を及ぼしてしまいます。
食事の量や食べ合わせの工夫で、摂りすぎにならないようにしたいものです。
また運動と組み合わせて摂りすぎた分は消費するのも一案です。